蚊はなぜ足の裏に寄るのか?蚊の標的から外れるための3つの対策を解説
足ばかり刺される、足の裏を狙われている気がする、そんな経験はありませんか。
蚊は人のにおいや体温を手がかりに近づいてくるとされています。
そのなかでも近年注目されているのが、足の裏にすむ常在菌がつくるにおいです。
この記事では、蚊が足の裏に寄ってくる理由と、
- 蚊を引き寄せる常在菌のはたらき
- 今日からできる足の裏の蚊対策3つ
- アルコールで拭くときの注意点2つ
これらを、順番に整理していきます。
読み終えるころには、なぜ足を狙われるのかと、すぐに試せる対策が見えてくるはずです。
なお、この記事は研究や公的機関の公開情報をもとにした一般的な内容で、医学的な判断ではありません。
体調に不安があるときは、かかりつけの医療機関に相談してくださいね。
蚊が足の裏に寄ってくる理由!蚊を引き寄せる常在菌のはたらき
蚊が足の裏に寄ってくるのは、足の裏にすむ常在菌がつくるにおいが関係していると考えられています。
蚊は二酸化炭素や体温だけでなく、皮膚のにおいも手がかりにして人を探しているとされています。
ここでは、そのなかでも足の裏が狙われやすい理由を、常在菌のはたらきから見ていきます。
蚊は足の裏の常在菌がつくるにおいに反応する
足の裏は、蚊に刺される原因を考えるうえで見落としやすい場所ですよね。
靴や靴下の中は湿気がこもりやすく、皮膚にすむ常在菌の栄養になる角質も多いため、足の裏はにおいが強くなりやすい環境にあります。
ウェザーニュースの取材では、蚊が足の常在菌によって生じる特有のにおいに強く引き寄せられると説明されています。
常在菌が汗や皮脂を分解するときに生まれる脂肪酸などのにおい物質が、蚊を引き寄せる引き金になるという考え方です。
皮膚にすむ細菌がつくるカルボン酸という物質が蚊を強く引き寄せることは、2022年の研究でも報告されています。
蚊は風を避けて地面に近い低い位置を飛ぶことが多く、においの強い足元は狙われやすいとされています。
においは見えませんが、蚊にとっては足元の目印になっているのですね。
出典:ウェザーニュース「蚊は「足のにおい」に寄ってくる!? 足元が狙われやすいワケ」
出典:日経メディカル「皮膚のカルボン酸濃度が高いと蚊に刺されやすい」
常在菌の種類が多い人ほど狙われやすいこと
蚊に刺されやすいかどうかには、常在菌の「数」より「種類の多さ」が関係すると考えられています。
2018年に注目された高校生の研究では、足の裏の常在菌の種類が多い人ほど蚊に刺されやすいと報告されました。
菌の種類ごとに好む物質や出すにおいが異なるため、種類が多いほど蚊を引き寄せるにおいが増えるという見方です。
生まれつきの体質だけでなく、靴の中の環境や足の清潔さも影響するとされているので、まずは自分の足元の状態を知ることが、対策の第一歩になります。
体質や生活習慣も含めた刺されやすさの全体像は、あわせて読める別の記事でまとめています。
出典:日テレNEWS「蚊に刺されない方法を高校生が研究したワケ」
出典:PRESIDENT「なぜ妹は僕より蚊に刺されやすいのか」
今日からできる3つの足の裏の蚊対策
足の裏の蚊対策は、手間の軽いものから順に取り入れるのがおすすめです。
どれか一つに頼るのではなく、組み合わせて使うことが大切です。
ここでは、今日からできる3つの方法を紹介します。
対策①足を洗ってから出かけること
外出前に足を洗うと、常在菌が分解する汗や皮脂を減らせます。
石けんで足の裏や足の指の間までていねいに洗い、よく乾かしましょう。
汗をかきやすい季節は、帰宅後にもう一度洗うとすっきりします。
靴下を清潔なものに替えるだけでも、靴の中の湿気とにおいを抑えられます。
対策②アルコールで足の裏を拭くこと
アルコール入りの除菌シートで足の裏や指の間を拭く方法も、手軽な対策の一つです。
警視庁のホームページでも、足(特に裏)を除菌シートで拭くと蚊に刺される数が減ったという情報が紹介されています。
あわせて、効果には個人差があるとも添えられています。
ただし、この効果は一時的で、時間がたてば常在菌はまた増えていきます。
外出先で拭き直せるように、携帯用のシートを持っておくと安心ですね。
対策③靴に蚊よけシートを貼ること
足の裏の対策として、靴の中に貼って使う半インソール型の蚊よけシート「マジ蚊シート」もあります。
天然鉱石を主成分とし、化学成分を使わず、無臭なのが特徴です。
靴の中の微弱電流が湿気に作用してOHラジカルを発生させ、においの原因となる菌を不活化すると、公式サイトで説明しています。
塗り直しが不要で、香りが苦手な方や肌に直接塗りたくない方にも取り入れやすい方法です。
一方で、靴を脱いでいる間や、腕・顔は守れない点には注意してください。
蚊への効き目については断定できないため、詳しい情報はマジ蚊シートの口コミ・評判の記事でまとめています。
足の裏をアルコールで拭く際の注意点2つ
足の裏をアルコールで拭くのは手軽ですが、期待しすぎないことも大切です。
ここでは、試す前に知っておきたい注意点を2つに絞って説明します。
注意点①蚊よけの効果が長続きしないこと
アルコールでの除菌は、足の常在菌を一時的に減らす対策です。
時間がたつと常在菌はまた増え、においも戻ってくるとされています。
先に紹介したウェザーニュースの取材でも、拭くことは効果的としたうえで、それだけで蚊を防げるわけではないと説明しています。
拭いたあとも、服装や蚊よけの併用をあわせて考えておきましょう。
注意点②肌が乾燥しやすくなること
常在菌は、蚊を引き寄せる一方で、肌のうるおいを保つはたらきにも関わっています。
そのため、拭きすぎると肌が乾燥しやすくなることがあります。
TBSの取材では、常在菌は悪い菌ではなく肌の保湿効果もあるため、肌が弱い人は特に拭きすぎに注意するよう呼びかけています。
肌が弱い方や小さな子供は、拭く回数を控えめにして、乾燥が気になるときは保湿でケアしましょう。
出典:TBS NEWS DIG「蚊の対策には「除菌シート」が効果的? 足に多い“常在菌”のニオイを消して寄せつけない」
蚊が足の裏に寄るときの対策まとめ
蚊が足の裏に寄ってくるのは、足の裏の常在菌がつくるにおいが関係していると考えられています。
原因が分かると、対策は身近なところから始められます。
- 蚊は足の裏の常在菌がつくるにおいに引き寄せられる
- 常在菌は「数」より「種類の多さ」が刺されやすさに関係するとされる
- 対策は、足を洗う・アルコールで拭く・靴に蚊よけシートを貼るの3つ
- アルコールは効果が一時的で、拭きすぎると肌が乾燥しやすい
足を洗う、拭く、貼るの3つは、どれも今日から始められます。
一つに頼らず、場面に合わせて組み合わせるのがポイントです。
足元の対策を一つ見直すことが、蚊に刺される機会を減らす近道になります。
まずはできることから、試してみてくださいね。